医療脱毛の脱毛機は、主にアレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー、ヤグレーザーの3種類に分けられます。どれが最適かは、肌の色、毛の太さ・濃さ、脱毛する部位、痛みへの不安などで変わるため、機械の名前だけで選ぶことはできません。
自分に合う脱毛機を選ぶには、まず肌と毛の特徴を確認し、次にレーザーの種類、照射方式、冷却方法、医療機関の対応を比較しましょう。
医療脱毛で使われる脱毛機の種類
医療脱毛のレーザーは、毛のメラニン色素に反応する光を利用して、毛を生やす組織に熱を伝えます。代表的な種類ごとに、得意な肌や毛の傾向が異なります。
| 種類 | 特徴 | 向いている傾向 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| アレキサンドライトレーザー | 比較的短い波長のレーザー。毛のメラニンに反応しやすい | 肌の色が比較的明るく、濃く太い毛がある人 | 日焼けした肌や色素沈着がある部位では、照射を控えたり出力を調整したりすることがある |
| ダイオードレーザー | 中間的な波長で、機種によって照射方式が異なる | 幅広い毛質・肌質に対応する機種を探している人 | 同じダイオードレーザーでも、機種によって特徴や照射方法が異なる |
| ヤグレーザー | 比較的長い波長で、肌の深い部分まで届きやすい | 根が深い毛や、肌の色が濃い人に使われることがある | 部位や出力によっては痛みを強く感じることがある |
「このレーザーなら全員に合う」というものはありません。肌の状態や既往歴によって照射できない場合もあるため、最終的な適応は医師や看護師の診察で判断されます。
アレキサンドライトレーザーの特徴
アレキサンドライトレーザーは、毛に含まれるメラニン色素に反応しやすいレーザーです。肌の色が比較的明るく、ワキや脚などの濃い毛を処理したい場合に使われることがあります。
一方で、日焼け直後の肌や、もともと色素沈着がある部位では、毛だけでなく肌のメラニンにも反応する可能性があります。そのため、肌の状態によっては照射を延期したり、別のレーザーを検討したりすることがあります。
顔の産毛のようにメラニンが少ない毛では、濃い毛と同じような反応が得られない場合があります。アレキサンドライトレーザーだから、すべての部位に同じように向いているとは限りません。
ダイオードレーザーの特徴
ダイオードレーザーは、幅広い肌質・毛質に対応する機種に使われるレーザーです。機種によって、1発ずつ照射する方式と、肌の上を滑らせながら連続照射する方式があります。
ただし、同じ「ダイオードレーザー」という名前でも、波長、出力、照射面積、冷却方法などは機種ごとに違います。クリニックを比較するときは、レーザーの種類だけでなく、機種名と照射方式も確認しましょう。
細い毛や産毛への反応も期待されますが、毛が細いほどレーザーが反応するメラニンが少なくなります。回数や反応には個人差があり、ダイオードレーザーなら必ず産毛まで処理できるとはいえません。
ヤグレーザーの特徴
ヤグレーザーは、比較的長い波長を持つレーザーです。肌の表面にあるメラニンの影響を受けにくいとされ、肌の色が濃い人や、根が深い毛に使われることがあります。
ただし、肌の色や日焼けの程度によっては、ヤグレーザーでも照射できない場合があります。また、深い部分まで熱が届く分、部位や出力によっては痛みを強く感じることがあります。
痛みが心配な場合は、麻酔の使用可否、冷却方法、照射出力の調整、途中で休憩できるかを事前に確認してください。
脱毛機の照射方式にも違いがある
脱毛機は、レーザーの種類だけでなく、照射方式によっても受ける感覚や施術時間が変わります。
熱破壊式
熱破壊式は、比較的高い出力のレーザーを毛根周辺へ照射する方式です。太く濃い毛では、照射後に毛が抜けていく変化を感じやすいことがあります。
一方で、照射時の痛みや熱さを感じやすい場合があります。肌の状態によっては出力を下げる必要があり、必ず高い出力で照射できるわけではありません。
蓄熱式
蓄熱式は、低めの出力で肌を滑らせるように照射し、毛を生やす組織に熱を蓄積させる方式です。一般に、熱破壊式より痛みが少ないと説明されることがありますが、痛みの感じ方には個人差があります。
照射後すぐに毛が抜けるとは限らず、変化を確認するまで時間がかかることがあります。効果の判断を、施術直後の抜け方だけで決めないことが大切です。
複数の波長を搭載した機種
1台に複数の波長を搭載し、肌や毛の状態に応じて使い分ける機種もあります。複数の波長を使えることは選択肢を増やす材料になりますが、搭載しているだけで、すべての人に適しているとは限りません。
どの波長を、どの部位に、どの条件で使うのかを医療機関に確認すると、自分に合うか判断しやすくなります。
医療脱毛の脱毛機はどう選ぶ?
脱毛機を選ぶときは、次の順番で自分の条件を整理すると比較しやすくなります。
- 肌の色と日焼けの状態を確認する
現在の日焼け、肌の色、ほくろ、シミ、色素沈着の有無を確認します。日焼けがある場合は、照射できる時期や機種が限られることがあります。 - 毛の太さと部位を分けて考える
ワキやVIOの太い毛、脚の毛、顔の産毛では、反応のしやすさが異なります。全身を同じ機械だけで照射するのか、部位に応じて使い分けるのかを確認します。 - レーザーの種類と機種名を確認する
「医療レーザー脱毛」とだけ書かれている場合は、使用するレーザーの種類、機種名、波長を問い合わせます。 - 照射方式と痛みへの対応を確認する
熱破壊式か蓄熱式か、冷却機能があるか、麻酔を使えるか、痛みが強い場合に出力を調整できるかを確認します。 - 診察とテスト照射で判断する
可能であれば、肌と毛の状態を診察してもらい、テスト照射や照射時の説明を受けます。テスト照射が本照射の結果を保証するものではない点には注意が必要です。
肌や毛の特徴別に見る選び方
脱毛機は、次のように「自分の条件に合う候補を絞る」考え方で選びます。
| 自分の特徴 | 確認したい候補・条件 | 確認する理由 |
|---|---|---|
| 肌の色が明るく、太く濃い毛が多い | アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザーなど | 濃い毛への反応や、肌の状態に合うかを診察で確認するため |
| 日焼けしやすい、肌の色が濃い | ヤグレーザーや、肌の状態に配慮した照射が可能な機種 | 肌のメラニンへの影響を考慮し、照射可否や出力を判断するため |
| 顔の産毛を処理したい | 産毛への対応実績や、顔への照射条件 | 毛が細くメラニンが少ないため、太い毛と同じ反応が得られるとは限らないため |
| 痛みが心配 | 冷却機能、麻酔、出力調整、照射方式 | レーザーの種類だけでは痛みを判断できないため |
| VIOなど太い毛を処理したい | 太い毛への照射経験、痛みへの対応、肌トラブル時の診察体制 | 毛が濃く、部位によって痛みや肌反応が異なるため |
この表は機械を一律に決めるものではありません。たとえば肌の色が濃い場合でも、日焼けの程度、肌トラブル、部位によって判断は変わります。
脱毛機を選ぶときにクリニックへ確認すること
公式の案内で機種名が分からない場合は、契約前に次の点を具体的に質問しましょう。
- 使用する脱毛機の製品名とレーザーの種類
- 熱破壊式、蓄熱式などの照射方式
- 顔、VIO、日焼けした肌、色素沈着がある部位への対応
- 部位ごとに機種や波長を使い分けるか
- 痛みが強い場合の冷却、出力調整、麻酔の有無と費用
- 肌トラブルが起きた場合の診察や薬の処方
- 予約した日に、希望する機種で照射できるか
「最新機種」「痛みが少ない」「産毛にも対応」といった説明だけで判断せず、自分の肌・毛・部位に対して、どの機械をどのように使うのかを確認することが重要です。
医療脱毛の脱毛機選びで注意したいこと
レーザーの種類が同じでも、機種の性能、照射面積、冷却方法、設定できる出力などは異なります。そのため、脱毛機の種類だけで効果や痛み、必要な回数を断定することはできません。
また、医療脱毛は1回で全身の毛がなくなる施術ではありません。毛には生え変わりの周期があり、部位や毛質、ホルモンの影響などによって反応や必要な施術回数が変わります。
脱毛後に赤み、腫れ、痛み、やけどのような症状が続いた場合は、自己判断で処理を続けず、施術を受けた医療機関へ相談してください。肌トラブルの可能性がある場合に、診察や処置を受けられる体制かどうかも、契約前の確認項目です。
医療脱毛の脱毛機は「肌・毛・部位」で選ぶ
医療脱毛の脱毛機には、アレキサンドライト、ダイオード、ヤグなどがあり、それぞれ得意とする肌や毛の傾向が異なります。ただし、レーザーの種類だけで最適な機械を決めることはできません。
最初に自分の肌の色、日焼け、毛の太さ、脱毛部位を整理し、機種名・照射方式・痛みへの対応を確認しましょう。最終的には、医師の診察で照射できるか、どの機種や設定が適しているかを確認してから選ぶことが大切です。







